2014.8.19
金融資料速報「ニッキンレポート」に弊社代表インタビューが掲載されました
2014年8月4日発行の金融資料速報「ニッキンレポート」に、
弊社代表インタビューが掲載されました。
記事の詳細につきましては以下をご覧ください。
2014年8月4日 ニッキンレポート
保険窓販担当役員インタビュー
「ベンチャーアソシエイツ 榎 良尚社長に聞く」
BOSでメガ・地銀7行と提携
正社員比率が8割、半数が個人情報保護士
金融機関がテレマーケティングを通じた保険販売、バンク・アウトバウンド・セールス(BOS)を活発に展開している。2013年7月に近畿大阪銀行が、同年8月には大垣共立銀行、伊予銀行もBOSを開始した。業務を請け負ったのは総合保険代理店のベンチャーアソシエイツ。同社のビジネスモデルや銀行との提携の現状、教育・コンプライアンス体制などを、榎良尚社長に聞いた。
――御社のビジネスモデルは。
当社は、テレマーケティングで顧客の保険ニーズに応える総合保険代理店として、2005年9月に創業。その途上で、「直接話を聞きたい」という顧客に対応し、2009年に訪問相談サービスも開始した。同年4月には提携先のコールセンターにオペレーターを派遣する「アライアンス事業」をスタート。後のBOSの礎になった。加えて、「日中は共働きなどで在宅していないので、夜間に保険の検討をしたい」という要望に対応、インターネットやスマートフォン上の保険比較サイトの運営も手がけ、多角的なチャネルを通じて様々な顧客ニーズに応えられる体制を整えた。
「CITシステム」と命名したコールセンターシステムを、自社で開発・運営。①顧客との対話をビッグデータとして蓄積②保険業法に則したコンプライアンス対応③募集文書などを常に更新――などが特長だ。資料請求から成約に至ったケース、そうならなかったケースなどもすべてデータ化。地域・チーム別の営業成果が簡単に検索でき、さらに成功事例の2次・3次加工が可能だ。
――銀行との提携の現状は。
現在、メガバンク・地銀7行と提携。業界最大の110席を置いている。具体的には、みずほ銀行、北洋銀行、群馬銀行、大垣共立銀行、近畿大阪銀行、伊予銀行など。現在も複数の銀行と提携交渉している。
――募集員の教育体制は。
営業開始当初は、コールセンターのオペレーターの大半がアルバイト・パートだった。一般にコールセンターの離職率は高く、当時は年間50%近くに。その後、募集品質を一層高め、顧客との長期的な関係を築くために戦略を転換。3年間で8割を正社員化した。これにより、年間離職率が劇的に低減され、現時点では6~7%で推移している。スタッフの在籍期間が伸びた分、研修・教育の機会を拡充し、さらなるスキル・モチベーションの向上を追求するようにした。
例えば、新入社員は3カ月間の座学研修を経て現場に配属。その後も自己のスキル向上や、人事などからのアドバイスにより、各人に適した講習を受けられるようにしている。こうした研修カリキュラムは、社内外から50人余りの講師を招き、約500講座を数える。また、FPなどの資格取得に対しては、受講費の負担に加えて取得後は定例給与に反映する体系にしている。FP技能士3級で月5,000円、AFPは月3万円などがそうだ。取得する資格によっては、月間最大20万円、年収で240万円を引き上げられる。へたに役職を設けても、その人のスキルやステータスには結びつかない。資格取得を含め、本当のプロ志向、リーダー育成を目指した教育カリキュラムが当社の強みだ。それ故、創業3年目あたりから、ずっと400人前後の体制を維持している。今後も、単純に会社を大きくしたり、売り上げを増やそうとは考えていない。むしろ、募集の品質を高め、顧客からの要望が増えることに応じるかたちで、人員増を図る方針。
――コンプライアンス体制は。
物理的、人的側面でコンプライアンスを徹底している。とくに、当社のCITシステムは、外部接続を一切しておらず、物理的に情報を抜き出すことができない仕組みになっている。USBメモリーを差し込むと、アラームが鳴ると同時に、追跡システムが作動。どこで誰がアクセスしたかが、判明するようになっている。
また、大きな事故を起こすのは結局、人の問題。とりわけ、顧客とのトラブルの要因分析をしてみると、クレームの8割が応対マナーに関するものだということが分かる。当社は、採用時に厳密に適性を判断。入社後3カ月間の研修中も、マナー研修のみで3週間を費やす。銀行とのBOS提携を開始して2年が経過するが、大きなトラブルはまったくない。全社ベースでも、約400人が日々顧客とコンタクトを取るなかで、応対に「不快」とする声は、月間2~3件にとどまる。さらに、情報セキュリティー対応でも、社員の半数以上が「個人情報保護士」の資格を取得している。銀行に対しては、当社内でも選り抜きの人材を派遣している。「貴社の情報管理態勢は?」と聞かれれば、ほぼ間違いなく「私、個人情報保護士です」と、自信を持って答えられるはずだ。
(宇佐美俊英)
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